その日は?

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「なんでって……そりゃ、着替えなきゃいけないでしょ?」 「んなこたわかってるよ!! なんで俺の目の前で脱ぐんだって言ってんの!!」 なに言ってんのよ? ってな感じに言う姉さんに全力で叫ぶ俺。 普通は姉弟間とはいえ目の前で下着姿になるようなことはしないはずだ。 「……幸也のそんな反応が楽しくって」 「痴女かよ!?」 「残念! 幸也限定よ!!」 「なにそれ!? 全然嬉しくないんだけど!?」 「一人の女があんたになら裸見られてもいいって言ってんだから喜びなさいよ~」 ん? ああ、なるほど。物は言いようだな。 そう言うとすごく嬉しく感じる……って、 「それは姉弟間じゃなかったらの話でしょうが!!」 あっぶねぇ! うっかり「ありがとう」とか言いかけた。 いや、ありがとうって言うのもおかしい気がするけどな……。 「血の繋がらない弟とそんな関係になるのも悪くないわ。むしろ憧れよ」 「あ~、はいはい……そうですか」 俺は全てを諦めて一つため息をつき、視線を姉さんに移す。 まあ、当然そこには下着姿の姉さんがいるわけだが……ま、夏場は家の中じゃほとんどこの格好なので落ち着けば普通に見れる。さっきのは久々で驚いただけだ。……慣れって恐ろしいよな。
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