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「もういいから服着てよ。普通に寒そうだし。体冷やすのよくないよ?」
「あ、なんか軽く流したわね」
俺の発言につまんない~、とぶーたれる姉さんを尻目に俺は手近にあったメタルラックから適当に服を取り出す。
インナーに太ももくらいまで届くワンピに……あ~、これならジーンズにファーコートを重ねればいいか。ブーツにも合ってくるだろう。
「ほら、姉さん。とりあえずこれを――」
「ばんざーい」
服を差し出す俺に姉さんは両手を挙げる。
……それは、なにか? 俺に着せろということか?
いやいやいや。あんたいくつだよ?
「いや、姉さん。さすがにそれは……」
「ばんざーいっ」
はい、俺の負け!
姉さんが意地になった時点で俺に勝利はありえない。と、いうか真冬の気温の中下着姿ってのがもう見てられない!
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