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「だいじょ…ぶ、…すか?」
俺に差しだされた手はとても優しくて、赤かった。
「バカッ!何言ってんだよ………!お前…が、…っ!」
俺のほおに雫が流れる。
あいつは困ったように笑いながら俺の顔を見つめる。
「………泣か…ないで、総長。あなたが…泣いたら、みんな、が…悲しむ」
「仕方ないだろっ!勝手にでてくんだ!……止まらないんだよぉ!!」
そんな俺をみてどう思ったのか……それとも何も思わなかったのか、さっきと変わらない笑顔をうかべていた。
俺の大好きな笑顔を……。
そして、あいつは俺に一生とけることのない呪文を放つ。
「……大好き、です。あなたは…幸せ、にならなくちゃ………いけません」
俺はそこからの記憶がなかった。
気づいたら病院にいてチームのやつらが俺を覗き込んでいた。
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