02─Second─

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すると、さっきより甲高い声が聞こえた。 また誰か来たのか? 興味ないけど…。 「これで注文できたんですか?」 「うんっ!もうすぐ持ってくるから待ってようねっ!!」 「はい」 楽しみに待っていると、雅人が嫌そうな……香奈が驚いたような顔をしてこっちを見ていた。 さっきまで騒がしかったのに今は静まりかえってるし…。 「どうかしたんですか?」 「う、後ろ…」 雅人がゆっくりと指を差した。 後ろ? 一体何があるんだ? そう思いながら振り返る。 「なんかようですか?」 でかいやつが見えたからとりあえず聞いてみたけど……こいつどっかで見たような……。 「あー…」 思い出した。 こいつ『青龍(セイリュウ)』の総長だったな。 え……? 何でいるんだよっ!? ふざけんな!! 俺はなんのために転校したと思ってんだ!? “あのこと”を忘れるためなのに……!! 青龍は何かと白虎に突っ掛かっていたチームだ。 白虎とどちらが強いかでいつも競っていた。 ずっと俺が見ていたためかそいつは 「何見惚れてんだ」 などと言ってきた。 はい? 誰が誰に見惚れるって? 自惚れんなよ!! 「違います。ただ、何のご用か気になっただけです」 キッと睨み付けると、そいつ……たしか名前は菅原真樹(スガワラマサキ)はニィッとニヒルに笑った。 「お前…おもしろいな」 「は?意味わかりませ……うわっ」 「紘っ!」 雅人が叫ぶが時すでに遅し。 菅原の腕のなかにいた。 「何する……ん…!」 俺の唇は菅原のそれでふさがれていた。 さらに周りの生徒の叫び声がでかくなったのも……雅人と香奈が呼ぶのも俺には聞こえなかった。 「…ん……おま……んぁ」 抗議しようと開いた口には舌が入り込み、さらに深くなってしまった。 ぴちゃぴちゃといやらしい水音が聞こえ、同時に顔も熱くなる。 「……ゃめ…ろ……ふぅ……」 頭がボーッとしていて何も考えられなくなっていた。 ようやく菅原は離れ、俺たちの間をどちらのともわからない銀の糸が引く。 俺は立っていられなくなり、座り込んだ。 「何?真樹そういうのも守備範囲?」 意外そうに菅原の後ろから声がした。 あぁ、こいつは確か青龍の副総長の神野湊(カミノミナト)だ。 なんだよ……、ここには青龍のメンバーが集まってんのか? それより今は……。 .
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