01─First─

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さて、今から何をしようか…? 授業は明日からだから、ここを探険するのも悪くないか。 買っておいた食パンを焼いた簡易な朝食を食べながらそう考えていたら     ピンポーン 「ん?」 部屋のインターホンが鳴った。 寮の部屋なのにインターホンがあること自体驚きなんだが……。 「あ……」 出ようとして気づいた。 俺、今素の顔だ……! メガネはともかく鬘とカラコンはしたほうがいい。 急いで洗面所に行って鏡で確認しながら丁寧にセットしていく。 まだ慣れてないからな…。     ピンポーン 再びインターホンが鳴った。 「は、はーい!ちょっと待って!!」 外に聞こえるくらいの声で言ってセットを続ける。 「……よし」 なんとかセットを終わらせてドアへむかう。 「朝から誰だ…?」 昨日来たばかりで、隣のやつにすら挨拶をしていない俺にまだ友達はいない。 「すいません。お待たせして」 ガチャッとドアを開けると2人の人がいた。 1人は栗色のふわふわした髪と大きな目が特徴的な男子にしてはかわいいやつ。 いや……女子よりかわいいかも。 もう1人は短い黒髪に切れ長の真っ黒な目。 身長も隣のやつが低いせいもあるが高く見える。俺よりも高くてスポーツマンって感じだ。 小さいやつは楽しそうに微笑んで、大きいやつは意外そうに目を見開いていた。 .
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