01─First─

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「仲が良いっていうか……腐れ縁だな」 「そうだよねぇ」 「ちなみに、俺らは2年だよ。同じだよな?あと、雅人って呼んでくれ」 「あ、あぁ。わかった」 「ズ、ズルいよぉ!僕も香奈って呼んでっ?」 「え……あ、まぁ…いいけど」 何でそんなに勢いあるんだ!? 「それとさっきみたいに笑うの禁止だからな?」 「だねっ!危ないもんっ!!」 「へ?」 危ないって何で? 「……無自覚かよ」 「苦労するね…」 見れば2人とも哀れんだ目を俺に向けていた。 俺……何かしたかな? 「とにかく気をつけてね?」 「あ、あぁ……?」 「ん~、なんか意外かなぁ?」 「何が?」 「紘って見た目より普通っぽい!見た目はオタクなのにねっ!!」 輝く笑顔で言われたら否定する気もしないけど……。 忘れてた。 俺は今オタクな暗い転校生を演じなきゃいけないんだった!! 「えっと……あの、すみません」 「…?何で紘が謝るんだ?」 「そうだよっ!てか、敬語禁止ぃ!!」 「えっ…」 敬語じゃないとオタクを演じれない……気がする。 でも、そう言ってくれるのは嬉しいな。 「もしかしてもしかして!紘って猫かぶり!?」 おそらく、ふざけて言ったんだろう。俺をビシッと指差してニコッと笑っていった。 「……っ!」 でも、ビンゴなんですよ、香奈さん…。 「え?マジ……?」 雅人も驚いたんだろう、目を見開いた。 すいません。マジです。 「何でそんなことするのぉ!?」 「…えっと~、それは…その…」 目を泳がせながらなんて答えようか考えていたら、      ゴンッ! なんか鈍い音がした。 「いったぁ~!!何するの!雅人」 見ると、雅人が香奈を殴ったようだった。 「お前が悪い。わりぃな、紘。理由は言いたくないなら言わなくていいから、その……せめて俺たちの前では普通でいてくれ」 申し訳なさそうに笑う雅人にズキン、と胸が痛んだ。 だましてるのは俺なのに……。 「そ、そうだねっ!僕もそっちがいいよっ!!」 こいつら……。 やっぱり優しいな。 「ありがとう」 感謝の意味も含め、嬉しかったのでニッコリと笑った。 「「……っ!(だから反則だ…!)」」 .
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