幼なじみの恋

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「夏ー、次の英語の課題やって来たぁ!!?」 「当たり前だよ、はい。」 友達に英語のノートを渡し、机に肘をつく。 「ったく、たまには自分の力でやってきなよ。」 「だってバイトが忙しくてさ;」 友達は必死に私のノートを写す その光景を、眺める自分。 「あ、そういえば……」 最近 アイツもバイトが忙しそうだったな。 「………ッ…セェーフ!!!!!」 ドタドタと騒がしい音を立てながら教室に入ってきたのは ちょうど頭の中で噂をしていたアイツだった。 「英語はもう出席日数ヤベーんだった!!;マヂで危ねぇ!!!」 …相変わらず騒がしい奴 「宿題やってねぇー;; ワリィけど写させて!!!」 「いいよ。」 そう言って、アイツは友達からノートを借りて写し始めた。 こっちを見ることもなく、アイツは今日も楽しそうだ。 昔はずっと一緒にいたのに いつからだろうか いつから 私達は離れたんだろう 同じ高校、同じクラスでありながら 一度も喋ることなく過ぎていく日々……… ねぇ あなたはいつから私を見なくなった?? 私も、いつからあなたを見なくなったんだろう… ねぇ 健司………。  
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