幼なじみの恋

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「ぶはっ、まだこのぬいぐるみ飾ってんだ!!」 本棚に飾ってあるぬいぐるみを見て、健司は吹き出すように笑った。 「なによ、何か文句でもあるの??」 このぬいぐるみは 健司が小学生の時に私の誕生日プレゼントとしてくれたものだ。 無駄にでかくて置き場所に困ったから、ずっと本棚の上に置いていた。 「お前、マヂで小学生の頃から変わってねーな。」 「ケンカ売ってんの?てか、アンタが変わりすぎなのよ!!」 昔は同じ身長だったのに 今では私を見下ろすし 声だって そんな低い声…… 「当たり前だろ、ガキの頃と一緒にすんなよ。」 健司は呆れた目で、私に顔を近づけてきた。 ち、近い……; 「まぁ、例外もいるけどな。」 そう言って、私の頭をポンポン叩いた。 「なっ、どういう意味よ!!!」 「そうやってすぐムキになるところも、ガキの頃から変わってねーな。」 コイツ… さっきから人のことをガキガキって……!!! 「健司なんて図体だけ大きくなって、中身は子どものまんまじゃん!!」 「…マヂで言ってんの?」 さっきまで笑っていた健司の表情が一変した。 「な、なによ!!」 そんな怖い顔したって 全然怖くないんだから!! 「そこまで言うなら試してみる?」 「試す!?」 「悪いけど、俺は変わったよ。変わってないのはお前だけで、それを分からせてやるよ……」 「え……ッ!!?」 いきなり両腕を捕まれ、ベッドに押し倒された。 仰向けに倒れた私の上に、健司は馬乗りし、身動きを封じた。 「ちょっ、どきなさいよ!!!」 必死で抵抗するが、抑えられている両腕はびくともしない… 「昔は夏子の方が強かったはずだよね??昔みたいに俺を力で捩伏せてみたら??」 必死の私とは裏腹に、健司は余裕のある目で私を見る。 「できる訳ないよね。だって俺『男』だもん。」 「っ!!!」 悔しくて、言葉がでない。 昔はこんな奴、簡単にやっつけて…… 「俺が本当にガキのまんまか、夏子の体で確かめてみろよ。」 「イヤァァッ!!!!!」 健司は私の首筋を舌でなぞり、服の中に手を入れてきた。 嫌だ…怖い…… 「お願いやめっ……んぐ!!」 「あんま大声だすなよ?おばさんに聞かれたら夏子だって困るだろ??」
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