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「痛た…」
「大丈夫ですか!?」
…ぁ…やば、私泣き顔だ…
焦って頬と目元を袖でこする。
ぐいっ!
「…!?」
いきなり腕を引っ張られた。
そのまま、座っていたベンチから立ち上がらされて、ズンドコズンドコとグランドまで引っ張られる。
「初めまして。俺、星野 高明っていいます」
「は?………ちょっ、離してよ!なんなのあんた!?」
『おーい、ボールあったかー?』
「あぁ、あったよ」
『タカ、誰だよその可愛い子』
「はいはい、お近付きの挨拶~~~~!」
…………は?
「いや、私はっ」
「大丈夫です、皆いいヤツですから!」
そう言って、くしゃりと撫でられた手にドキリとした。
その手の感触が、アイツと同じだったから…
――――――って、気は確かか自分。
そんな事あるワケないし。
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