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キーンコーンカーンコーン
キーンコーンカーンコーン
「これでHRを終わる!明後日部活の入部届けを配るからそれまでに入部したい部活をよく考えておけよ!以上だ!」
「気を付け!礼!」
クラス全員は一礼すると各自帰る支度を始めた。
「陸斗帰ろーぜ!」
スポーツ刈りで身長の高い少年が陸斗に話しかけてきた。
同じクラスの郷田弦吾だ。
3日前陸斗が中学に入学したとき初めて友達になったのが弦吾だった。
「おう!そういえば近くに新しくゲーセンできんだけど今日行ってみないか?」
「マジで!行く行く!」
「よっしゃーじゃあ早く行くぞ!」
2人は走って教室を出た。
カキーン!
ナイッシュー!
イチ、ニィ、サン!ニィ、二、サン!
校舎へ出ると様々な部活が汗を掻きながら黙々と練習をしていた。
「そういえば明後日に入部届け提出だったよな!陸斗は何部入んの?」
「俺は何も入んねぇーよ。だるいし…お前は何部入るんだよ。」
弦吾は驚いた表情で陸斗を見た。
「お前帰宅部かよ!まぁ基本的になんか動くこと嫌いみたいだしな。俺はやっぱりテニス部だな!小1からテニススクールずっと通ってて今でも週2でやってるし!まぁ簡単に言えばテニスバカだからな!」「………」
「陸斗?陸斗聞いてんのか?」
「…あ、ごめんごめん!」
「変なやつ…あ!そういえば今日テニス部活動してるかな?見に行ってみようぜ!」
弦吾は走ってテニスコートに向かった。
「おい!待てよ!ゲーセンはどうすんだよ!……」
弦吾の姿はもう確認できないほど前にいた。
(テニス…か……)
陸斗は黙って弦吾を追いかけた。
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