エコと信長の転校ゲーム

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 絶望というものは、これからの希望を掻き立てる最上の香辛料であった。  俺は知っていた。  エコという人間は、あらゆる手を尽くして欲求を叶えてくる性分だという事実を。 「俺さんから逃げられると思っていたのか? 残念だ。信長がアテにしていた障害程度、俺さんの常識じゃあ藁の壁に等しかったよ。 逃げるのなら、また転校でもしてみるか? それでも俺様は転校するけど」  俺は自傷気味の乾いた笑いを漏らすしかなかった。策士に策に溺れる。名言を体感する。  希望という観念は、その後の絶望を際立たせる極上の香辛料でもあったんだ。
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