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「え?」
突然の車の音に、私は後ろを振り返った。
いくら家の近くだからって、もう夜は暗いし、闇で何も見えないこの状況はちょっと怖い。
最近ニュースで流れた、『通り魔事件』『ひったくり事件』『交通事故』『ひき逃げ』が頭をよぎる。
私は自然に体を強ばらせた。
…キキーッ
車の止まる音。
動かなくなる体。
緊張で汗ダラダラの手。
ドウシヨウどうしょう!
体も動かない、声もでない…。
私…このまま刺されるの!?
美人でも何でもないけど、もしかして車に引きずり込まれてレイプ!?
お金持ってないけど、強盗!?
どっちにしろ、私ってば護身術とか習ってないよ(汗)
最悪のパターンばかりが頭をよぎって、絶望を感じ、私は目を閉じた。
ウィーン…
ああ、自動車の窓が開く音がする…。
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