りりかの物語

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りりかたちが教室に着くとほぼ同時に予鈴のチャイムが校内に響いた 「あぁ~!りりかと亜矢~♪おっはよ~」 りりかたちを見つけるなり、麻由美が駆け寄ってきた 「珍しい組み合わせだね~」 麻由美はりりかと亜矢を交互に見ながら言った 「てか、りりか~!朝ありがとうね」 麻由美がりりかの手をとって言った 「時間割ぐらいどうってことないよ~」 りりかは心の中とは正反対のことを言う これも「友達」を失わないための儀式 「ところでさぁ~英語の宿題やった?」 麻由美がりりかに尋ねる りりかは横目で亜矢の方を見たがそこに亜矢はいなかった どうやら亜矢は2人のやり取りの間に自分の席へ移動したようだ 実は麻由美はクラスで1、2を争うくらい絡むと面倒くさいキャラ 俗に言うウザい奴 本人に自覚は無いようだが彼女に絡まれている人はみな、顔が引きつっている 「はい、どうぞ」 りりかは麻由美が何かを言う前にカバンから英語の宿題を取り出し渡した そして、返事を聞く前に自分の席へと進む りりかが席に座って間もなく本鈴が鳴り、朝課外の担当の教師が教室に入ってきた また面倒くさい1日が始まる… りりかはそんなことを考えながら、礼をした
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