第一話

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「今はフリーですよ?詩舞先輩」 「今はって……」 「コンクール曲発表するよ~!」 俺の言葉を遮ったのは小野塚先輩 「先輩、早く言って下さい!どんな曲なんですか?」 切り替え早ッ! 今まで俺と話していたのに、気が付けば先輩達と戯れている 「うんとね、『The Woman in White』だって~」 「ウーマン……?」 「確か、ミュージカルの曲で、本にもなってましたよね?」 何故お前はそんな情報を持っている 「そうなんだ?ミュージカルか……。詩舞、パートって?」 「えっとね~、 スネア ティンパニ サスペンド シンバル チャイム 鍵盤 タンバリン」 ピシッと音が鳴った気がした と言うより、音を立てて俺が固まった 「タ、タンバリン?」 嘘だ 何故、タンバリンが? 何故、タンバリンがある? 嘘だ
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