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「人間の中には、俺たちを『不完全な人類』だと認識してる馬鹿がいるんだとよ。欠落した因子を埋める為に、人間の血を吸うとか何とか……笑えるよな。確かに姿は似ているかもしれないが、お前たちはただの食料でしかないんだぞ?そんな話を作ってまで、どれだけ自分たちが頂点に居るんだと錯覚したいんだか。愚かだ、愚か過ぎる。人間なんて下等な……」
私の顔を汚し続けていた涎が、色を変えた。
獣の臭いよりも濃厚で、重く生臭い何かが、彼の口から流れ始めた。
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