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「ふっ……んンっ……」 こちらに伸びてきた手がワイシャツを引きちぎった。 もがくしかない。無駄な抵抗かもしれない。でも何もせずにヤられるのはいやだ。 「んんっ…」 ひやっとしたものが胸に触れた。もがいてももがいてもその手が離れることはない。 諦めようとした時、ほんの一瞬、視界の片隅に銀色を見た気がした。 口を塞がれたままだったため、どんどん苦しくなってきた。意識が遠退きそうになる。 「(ヤバイ…も…ダメ…だ)」 意識を手放す瞬間、暗い路地に響いた声。その声の主を確かめる事なく、あたしは意識を手放した…。
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