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あたしの課、通称G4(技術部4課の略)は、ソフト設計を主としている課だ。 市上課長は若くして課長になった人で、会社内でも一番若い課長だ。 しかも与えられた仕事は必ずと言っていいほど成功させている。 そんな凄い人の下で働いてるんだと思うと、プレッシャーに押しつぶされそうになる。 でも、その分この仕事にやりがいを感じているのも事実だった。 今日はプレゼンのアシスタントとして同行している。取引先へは電車移動だ。その電車に乗り遅れそうになり、大人ニ人が必死に走っていた訳である。 「ギリギリセーフでしたね。パソコン持って全力疾走はキツいです…」 「佐藤…まず運動しろ。お前、俺より老けた顔してるぞ」 「(老けた顔…てかまた顔…)いやだってそんな暇与えてくれないじゃないですか」 「それは言ってくれるなよ。このプレゼンが成功したら少しは暇がとれるから」 「ホントですか?それじゃ一人旅の計画でもたてますか」 「なんで一人旅?友達と行けばいいのに」 「いいんですよ。一人の方が気楽なんで」
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