ハッピーバレンタイン!!

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*** なんだかんだで買い物を済ませ、次に足を運んだのはナナの家。 「いらっしゃ――……げっ、何その量」 ですよね?! 「うう、サキがね…サキが……」 「うん、わかるよハツ。まぁ上がりな」 「ふふ♪お邪魔しまーす!」 通されたリビングには、ナナの両親がいた。 忙しい二人には珍しく、休日らしい。 私もサキも、笑顔で挨拶した。 そして私達は、キッチンへ。 「…よいしょっと」 「相変わらず広いねー、ナナんちのキッチン♪」 「少し広いからって調子こいた結果が、このレジ袋の量なわけ?」 「やだなー、違うよ!これは愛の大きさなの~」 「それでね、ナナ。サキがコリンくんにあげるのは、これなんだって」 「……はぁ?!」 ちんまりとしたそれを見せれば、私の思惑通りナナの雷が落ちた。 「ふざけんなサキ!!あんたも一緒に作るの!」 「え~でも、これハツの材料だよ?」 「こんだけあれば軽く一クラス分作れるし!ほら、エプロン」 「え~でも」 「問答無用!!ほら、手も洗って」 渋々ナナから借りたエプロンを着け、準備を始めるサキ。 サキが手を洗っている間に、ナナはサキがコリンくん用に買ったチョコを、サッと隠していた。 ナイス、ナナ!! 「さてと……じゃあ何を作る?」 「あのね、ヒースくんにはチョコケーキとチョコクッキーと――…」 「ストップ。とりあえず簡単な生チョコね、了解」 ムーっと膨れるサキをよそに、パラパラとレシピ本を捲るナナ。 こうしてバレンタインのチョコ作りは始まった。 .
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