16人が本棚に入れています
本棚に追加
まだ猛暑が続く9月半ば。セミがうるさい。喉に汗が垂れる。
私、坂深舞(サカミマイ)は額をハンカチで拭いながら歩道を1人歩いていた。
「もうお母さんたら…お茶ぐらい自分で買いに行けッつーの」
私は小さな怒りを独り言の様に呟く。
高校生になってお使いとは、自分の中で少し恥ずかしい事だと思う。
しかも2リットルのお茶の為だけにとは…
また脱力する。
まぁここでグチグチしてても暑いだけだと思い、私はスーパーに向かってまた歩いた。
「涼し~」
スーパーに入って第一声がそれだった。
ガラス一枚の境界線でこんなに温度が違うとは…素晴らしい
私は1人納得した。
最初のコメントを投稿しよう!