君へ

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僕は気の利いたことが言えない男。 きっと、 もう少し人生経験を積んでいれば、 気の利いた言葉も浮かぶのだろうけど、 今の僕にはそれが出てこない。 言いたい気持ちもあるし、 伝えた言葉もいっぱいあるはずで、 頭の中では、そんな言葉で溢れているのに、 君を目の前にした瞬間、 その言葉達が声にならない。 短い間にいろいろありすぎて、 心も体も疲れてる。 そんな時でも弱音も言わず笑顔を絶やさない君に、 僕は何も言ってあげれない。 必死にしぼりだした言葉でさえも、 ただ、「がんばれ」の一言だけ。 そんな自分を殴りたくなるくらいに、 情けなくて。 でも、 そんな僕でも君のために何かしてあげたくて。 でも、 何をしていいのかわからなくて。 ただ、 今の僕でも言えることは一つだけあるんだ。 上手な言葉や気の利いた言葉は出てこないけど。 君が話を聞いてほしい時は、 聞いてあげたい。 君が泣きたい時は、 隣にいてあげたい。 僕が君のためにできることは、 このくらいだけど、 本当の笑顔が戻るその日まで、 僕は君のために出来ることはしてあげたい。 不器用だけど、 それが僕の君への思いの全てです。
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