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つまらないいつも通りの日常を
変えてくれたのはあなたでした。
----episode one----
「はぁ...寒ぃ...」
季節は冬。
雪のちらつくような寒さの中俺は切れてしまった煙草を買って帰る、帰り道。
もう少し着込めばよかったと冬の寒さを憎らしく思いながら歩いていると、段ボール箱が目に入った。
行く時は気にしていなかった。
やけに大きな箱。
犬か猫、か。
こんな寒空の下に捨てられて可哀相に...
そう思い箱を覗き携帯の光で照らすとそこには、
「でえぇっ?!」
毛布に包まった、ニンゲンがいた。
新弥は慌てた。
こんな時間に
こんな所に
こんな格好で
何故?
でもすごく寒いだろうから。
元々気の優しい青年だったので毛布ごとそのニンゲンを抱き抱え家へと連れて帰った。
金の無い、狭いアパート住みなため布団が用意できない。
彼は仕方なく自分の布団に寝かせた。
そしてさっとシャワーを浴びた後、起きる様子もないニンゲンを横目に隣に薄い布団に包まり眠りについた...
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