プロローグ

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科学ではなく、魔術の発達した世界――レムリア。 八つの大国とその他の村で構成されたこの世界は、いたって平和だった。 宇宙から謎の生命体、『クトゥルフ』が飛来するまでは。 クトゥルフは精神を侵す能力と圧倒的な力で、新たに『ルルイエ』と呼ばれる帝国を建国した。 勿論、レムリアの人々が指をくわえて見ているわけがない。 クトゥルフの脅威が明確化したのち、八つの大国の一つ、アーカム連合国は特殊機関『ネクロノミコン』を設立。 クトゥルフとの戦いは激化の一途をたどった――。 * 大国の一つ、『エル・ドラド』 この国には『預言』と呼ばれる先人の残した未来を示す石版がある。 『預言』は各国に公開され、人々はクトゥルフを消滅させる者の到来を心待ちにしていた。 『預言』の言葉はこうだ。 『体に神の印を賜りし者、世を喰らいし災厄を絶ち、我らの世に恒久の――』 その先は誰も知らない。 物語はアーカム連合国内の山奥から始まる。
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