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劣勢とみる亀のグロンギは、鎖鉄球を電王に当てると見せかけ、廃工場の壁に打ち付けた。廃工場が大きく揺らぎ、天井が崩れ落ちる。電王、ガイ、そしてサイのグロンギは、巻き込まれないように避難した。たちこめる砂煙の中、亀のグロンギの姿は無かった。
「逃げた魚は、深追い禁止」
電王が足に付いた砂を払い落としながら言う。
「じゃあ、残った方は、仕留めるかな」
ディエンドが新たにカードをディエンドライバーに装填する。
『ファイナルアタックライド………ディディディディディエンド』
ディエンドライバーをサイのグロンギに向けた。半透明なカードが円を描き、何層に重なる。
「うわあああ」「僕、こんなキャラじゃないのにぃ」
電王とガイが半透明のカードの円に取り込まれ、回転を始める。ディエンドが引き金を引いた。青く太いビームがサイのグロンギを貫き、爆発した。
「さてと」
ディエンドがおもむろにディエンドライバーを光一の隠れている障害物に
『アタックライド………ブラスト』
銃口が分身し、複数の弾が障害物をぶっ飛ばした。慌て飛び出した光一に未だに銃口を向けたまま。
「君の右手に付いてるソレ。僕に見せてくれないかな」
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