53人が本棚に入れています
本棚に追加
変身を解いた光一の前にあの黒い電車が現れた。中に桜井の姿は無く。一晩を越すのに車内を寝床として使わせてもらった。
翌日。何がどうと訊かれると答えに困るのだが強いて言うのであれば、『妙な空気』を光一は、感じていた。殺気というよりは緊張感。これから何かが始まりを予感させる。
この手の予感は、外れて結構なのだが案の定、それは悲鳴と呼ぶ声によって、ため息と替わる。
襲われたのはバス。しかし、未だに被害は無し。用心深い運転手が彼方の飛来物に気付き、回避した。結果として縁石に乗り上げてしまったが。この際は、仕方がないと言える。飛来物は、鉄球。それがアスファルトを砕き、道路に食い込んでいた。常人が投げられるとは、思えない鉄球。そしてまだ上空には、4つの鉄球が………
最初のコメントを投稿しよう!