Seven Control

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そんなこんなで、放課後になり。朔太郎が本を片手に開いて帰ろうと昇降口まで来て、固まった。 「幣原……?」 昇降口に堂々と仁王立ちする奈々。行き交う生徒も邪魔そうにしている。 「幣原がまた何かやってるぞ……」 「誰を狙ってんだ……」 「可愛いなぁー……」 「止めとけ、止めとけ。幣原に振られた男は星の数だって」 「それに可愛いのは見た目だけ」 そんな潜められた声が多数、朔太郎の耳に入ってくる。 「……よし、図書室で時間を潰そう」 くるっと向きを変えて朔太郎がその場から逃げる。 「奈々ちゃんはしつこいからムリ、ムリ」 誰かとすれ違い、そんなことを言われた。振り返ると篤樹の背中があったが、朔太郎とは何の接点もなく誰かも分からなかった。
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