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「紹介しまーす♪」
奈々が朔太郎を押してエイジと悠馬に見せつける。
「あたしと同じクラスの眞鍋朔太郎。さっくん――じゃあなくて、朔です。エスコンのボーカルやりまーす」
「やりません」
「やるよ、うん。やるの。やらなきゃ、どうなっても知らないよー?うふふー」
朔太郎の手をエイジと悠馬に見えないよう、後ろで捻り上げる。
「やらし、て……もらいます」
ぱっと手を放して奈々が朔太郎の前に出る。
「ぜーったいに今、後ろで脅迫してた!」
「悠馬、その口剥がされたい?」
「うっ……エイジ、何か言ってやって……ほ、ほらっ……」
悠馬がエイジの陰に隠れる。だがエイジはホワイトボードへ向かってペンを手にする。
「うちのバンド名はエスコン。まぁ、正確にはセブン・コントローラーってなってるけど……」
ホワイトボードに向かってエイジが文字を書き綴っていく。「S.Con=7.Controler=Seven Controler =ナナ、支配者」。
「こういうこと。奈々サマがうちのバンドの支配者だ。だから誰も逆らえない。ま、諦めてくれ」
エイジがそう言って悠馬の肩を軽く叩いた。
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