プロローグ 

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するとその光は、自らの弟へと姿を変える。 ―お前が護りたいのはこれか? 『もちろん…母上もだ』 弟が大きな瞳を見開いた。  ―ならば…。 次の瞬間、一筋の光が小さな体を貫く。   …ドサッ 『―光瑠ッ!』 慌てて抱き起こすと、再び声が聞こえた。 ―…いて…。 『光瑠!…光瑠!』 ―…抜い、て。 『…兄上…』 漆黒の瞳がゆっくりと開かれる。 そして唇が動いた。 『呼んで』   ―呼んで。 二つの声が重なって聞こえる。
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