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月美
「あまりに恐ろしかったので忘れたくて…。その後の記憶は曖昧なのですが
…夢に見るのは毎回同じシーンばかり。
あたしが誘拐犯にイジメられそうになるとママが助けにやってくるんです。
でもママは誘拐犯に首を絞められて………泣き叫ぶ私にママは苦しそうに言うんです」
夢子
『月美………ママは……大丈夫だから……今日は……月美の誕生日だもんね……』
月美
「『早く家へ帰って美味しいケーキを食べよう』って……当時4才だったあたしにはあまりにもショッキングな出来事でしたから、その時の記憶だけが鮮明に残っているんだと思います」
成歩堂
「犯人は逮捕されたんですか?」
月美
「いいえ…。誘拐事件のことは何度も調べてみたんですが捕まっていません。おそらく警察には通報しなかったんだと思います…」
成歩堂
「どうして?警察に知らせると子供の命はないと脅されたから??」
月美
「多分違うと思います……。
パパは仕事を成功させるために随分と強引な手を使ってきたそうです。パパを恨んでる人は大勢いました…。」
成歩堂
「月美さんを誘拐した犯人はそういう人たちの1人だったということですか……?」
月美
「事件が公になればパパの悪事までバレてしまうかもしれない……だから時間を闇に葬り去ってしまったんじゃないでしょうか?パパに誘拐事件のことを尋ねてみても決まって不機嫌になるので……詳しいことは今もよくわかっていません」
真宵
「月美さんのお母さんはお父さんが警察へ届けなかったことに何も文句を言わなかったの?」
月美
「ママは誘拐事件のあとすぐに亡くなりました。あたしは殆ど何も覚えてないんですが………どうやら交通事故だったようです。」
月美
「パパは酷く無愛想で一緒にいるのが怖かったけど…ママはとても優しかった……。もの凄くあたたかくて、いつも笑顔であたしを抱きしめてくれて…。
そう、パパが死んだあの晩も昔みたいにママが抱きしめてくれたんです。死んだはずのママが確かにいたんです。
そのママが……あたしをパパから守るために呪い殺したんです!!!」
【この台詞は泣きながら演じて下さい】
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