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「なるほどな。なんとなくは分かった。」
「……嘘くさいですよね」
「ああ」
「…………」
「でも、嘘じゃないんだろ?」
「……信じてくれるんですか?」
「信じなかったら聞かない。」
「…………」
「それで、あんたは何で人あんなヒラヒラした着物や、真夏にも関わらず暑苦しい羽織りなんか着てるんだ?」
「それは真冬だったんです。私がいたところは。ヒラヒラって…セーラー服の事ですか?」
「せえらあ服?船乗りが着てるものか?」
「あ、確かに似ているかも。青と白の生地に赤い紐。下はあんなに開いて足を見せてはいなかったが…」
「船乗りが着ているセーラー服を見た事はないんですが…学校に通う女の子の制服なんです。男の子は袴……?みたいなのですけど。」
「ほお…じゃあ女船乗りはふくらはぎを露わにしているのか」
「晋作」
「いいだろ、別に。」
「ねぇ小春さん、学校とは何かな?」
「………え?勉強するところです。同じくらいの歳の子が集まって朝から夕方までいろんな分野を学ぶところです。」
「へぇ…寺子屋って事か。松下村塾を思い出すね晋作。」
「…………」
「あの、今西暦何年ですか?元治っていうのじゃなくて。」
「1864年だよ」
「…せん…はっぴゃく…!!?」
150年近く前っ……!?
これは…
ちょっとリアルな数字……
じゃあやっぱり江戸時代?
あれ?
江戸時代って何年まで続いたんだっけ?
っていうかやっぱりこれ…
「時を超えて来たんだな」
「……………」
「…………へ?」
「未来から来たんだろ、おまえ」
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