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第七話【大事な話】
「はぁ、死ぬかと思ったんですけど」「俺も今のはマジでやばかった」
坂道から【無事に生還】した二人は、震える膝をおさえて少しずつ歩いていた。
「自転車壊れちゃったね」悠理は、チェーンも切れ【ボロボロになった自転車】を見た。
「まぁ、古くなってたしそろそろ買い替えようかと思ってたところだし」「そうなんだ」滋は、自転車をおしながら、ため息をつく。「ゴメンな。危ないめにあわせて」「ううん私も滋もケガがなくてよかったよ」「そうだな」
会話を繰り返すうちに悠理の家に着く。
「今、時間ある?家に寄ってかない?」
悠理は滋を【家に誘う】「家に帰っても、暇だしな」滋は、玄関の近くに自転車を置いて、悠理の家の中へと入った。
「こっちに座って休んで」悠理が椅子を用意した。滋にとって、【何年ぶりかに入る悠理の家】。昔と変わらず滋を【安心】させる。
「話があるの」悠理が滋の目の前に座る。
「話って何だ?」滋は疑問を抱いて聞く。「単刀直入に言うとね、【生徒会】に入ってほしいの!!」悠理は滋の目を見て言う。「生徒会ってそんな忙しいのか?」「はっきりいって【人手不足】なのよ」悠理はため息をついた。
「でも、雄大さんはそんなこと一言も言ってなかったぞ」「あいつは、なんでも一人で頑張るタイプだから」
「そうなんだ。でも俺なんかでいいのか?」「やっぱり、ダメ?」「いや、ダメっていうか俺、部活入ってないし、手伝えることがあれば、手を貸してもいいし。でもなぁ」なかなか決心しない滋に、「はっきりしなさい!」と、悠理が【睨み付けて怒鳴る】。「分かった。やるよ」滋は少し怯えて答える「よし!決まり!」悠理が満面の笑みをうかべた。「よろしくね。滋!」
滋の生徒会メンバー参加が【半ば強引に決定】した。
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