真実の宮殿

10/14
前へ
/270ページ
次へ
仁は一瞬ためらいながらも、黙って手を取った。 すると、視界が一時的に真っ白になった。 それもほんの僅か、一瞬の出来事で、気が付くと別の場所に移動していた。 それは以外にも普通の部屋だった。 真っ白なのは変わらないが、ベッドもあったし、テーブルだってあった。 まあすべて白を基調としたものばかりだったが。 お偉いさんの部屋というものだから、もっと広いものだと予想していた。 だが、ホテルの部屋より少し広くなった程度の広さだった。 「い、意外と普通の部屋だな・・・。」 「まあね。あんまり広い部屋は好きじゃないんだよ。広すぎても無意味なスペースならもったいないだろ?」
/270ページ

最初のコメントを投稿しよう!

110人が本棚に入れています
本棚に追加