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『俺は誰なんだ・・・?』
深い深い闇に落ちていく中、一人そんなことを考えた。
『俺は誰なんだ・・・?』
どれぐらい落ちていくのだろう。
そしてその過程で何度同じことを考えたのだろう。
『俺は誰なんだ・・・?』
もう何年もこの時間が続いているような気すらする。
『俺は誰なんだ・・・?』
自分の存在がわからない。
これは恐怖だ。
自分が善なのか悪なのか、そういうことじゃなく、何もかもを失った時の感情。
脳内をすべて恐怖が支配していく。
『俺は誰なんだ・・・?』
『君は神谷仁だろう?違うかい?』
考える中、ふと誰かが話しかけてくる。
長い夢の中にいるような感覚でいる、何者かもわからない自分に話しかけてくる人がいる。
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