真実の宮殿

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部屋を見回しても、大した発見はなかった。 ただ、必要最低限の物を一通りそろえた、といった感じで、置物などの飾りもなく素っ気ない部屋だった。 「テレビもないのは仕方ないことか・・・。」 仁は何気なく部屋をぼ~っと眺めていたら、ゼファーが紅茶を持って帰ってきた。 ティーカップを二つテーブルに置く。 そして紅茶をそれに注いだ。 すぐにいい香りが漂ってくる。 「魔法で淹れるよりも、こうやって自分で淹れた方がおいしくできるんだよ。」 ゼファーは仁の正面のソファーに腰をおろしながら言った。 アレクシアも紅茶を飲んでいたのを思い出す。
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