大人/仁亀

6/12
前へ
/196ページ
次へ
JIN Side 雄(…またか) 仁「…はぁ…」 雄(泣くなら別の部屋で泣いてくんないかなー…) 仁「…あー…くそ…」 俺は控え室で亀の写真を見つめている 俺さ…亀にはいつも笑ってほしいんだ だから俺よりも… 仁「…んで亀見ると言えなくなるんだろ…」 雄「体が拒否してんじゃないの?」 仁「うわっ、ヅラ!悪趣味だな」 雄「だったら人前で泣くなよ(笑)」 仁「…好きで泣いてるわけじゃねーし」 雄「ふーん」 仁「つーか俺めちゃくちゃ頑張ってんだからさ、ちょっとくらい励ますとかないわけ?」 雄「頑張ってるって?」 仁「…大人になろうとしてるじゃん」 雄「………………」 仁「なんだよ、なんか言えよ。ヅラ」 雄「…好きなものを好きって言っちゃいけないのが大人なのかなって思って」 仁「………うん」 だって、言ったら 亀は泣いて 泣いて 泣き続けて… そんな亀見たくない 仁「…だったら気持ちを抑えたほうが楽だよ」 雄「お前ってほんと不器用だなー」 仁「は?」 雄「なんで、どっちかしか幸せになれない道選んでんの。どっちも幸せになれる方法探せばいいのに」 仁「………………」 雄「ま、そこは赤西の好きなようにすれば?」 仁「なんかヅラに言われたのがむかつく(笑)」 雄「まず、ヅラじゃねーし(笑)」 _
/196ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1266人が本棚に入れています
本棚に追加