社交パーティー

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「で、直樹、塩は?」 再び直樹に遼の思考が向けられた。 直樹は、いきなり向けられた鋭い刃に動揺してまごつく。 「いや、とりあえず此処には無いと思うんだけど、塩は……」 「まったく……使えないですね」 「そもそも此処でその子に塩かけるのもどうかと思うよ……?」 「まぁそうですね。仕方がない、家に帰ってからにしましょう」 どうしても塩はかけるんだ。 そこは譲らないんだな。 遼は、ぽかんとしている舞白の方に振り向き、直樹を手で指し示しながらいつもの天使の笑みを顔にはりつけた。 「紹介が遅れましたね。これは俺と同じ学科の友人(仮)、井上直樹です」 「へーいちょっと待ってくれい。(仮)ってなんだよ、俺達友達だろ!?」 「え、そうだったんですか。それは初耳ですね。俺としては、人間以外の生物と友人になった記憶はないんですが」 「え、俺人間として認識されてないの?それこそ初耳なんだけど」 「自分を人間だと思っていたんですか?なんとも可哀想な……」 「やめてぇぇっ!哀れな目で俺を見ないでぇぇっ!」 ……なんとも変な友好関係だな。 しかし何故だろう、直樹さんの方に同情してしまうのは。 舞白はそんな自分に少し悲しみながら、微笑ましく二人を、遼を見ていた。 遼はとても楽しそうだ。 きっと、本当に直樹さんを信頼しているんだろうなと思う。 そもそも、遼が信頼していない人間をパーティーにつれてくるはずがないのだ。 舞白は、遼にここまで信頼できる友人がいることに驚き、それ以上に嬉しかった。 、
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