11月09日

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放課後、片瀬に呼ばれ、僕は屋上に向かった。 泣きはらした赤い目を僕に向ける。 「後藤くんさあ……昨日めぐに告られたよね…?」 「……うん」 上手く働かない思考回路のせいでスムーズに返事が出来ない。 「返事は?」 「…は?」 「したの?」 返事……告白の返事のことだろう。 「あぁ……」 「……付き合ってるの?」 「……あぁ………」 「はぁぁぁ………」 片瀬は大きくため息をついてその場に崩れ落ちた。 「大丈夫…」 「大丈夫なわけないでしょ!」 間髪をいれずに片瀬が答える。 「本当は全部めぐから聞いた!告白したことも、結果も、付き合ってることも!!」 「………」 「でも!今日学校に来たら……」 片瀬はポロポロと涙を流しながら、声を荒げた。 「後藤くんは…自分は関係ないみたいな顔してるし……!!」 僕は妙に落ち着いた気持ちで片瀬を見ていた。 「ごめん……」 涙を拭いながら片瀬がつぶやいた。 「後藤くんに言ったって…何にもならないのに……後藤くんも…本当は辛いはずなのに……」 「………」 辛い………? ……僕が…?
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