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僕は泣きやんだ片瀬を家まで送り届け、まっすぐ家に帰った。
適当に食事を済ませ、シャワーを浴び、部屋に閉じこもった。
ベッドに身を投げ天井を見つめる。
何もすることがないのでそのまま目を閉じた。
『めぐ……めぐ……』
片…瀬?
『……あの日……後藤くんが………』
ここは夢の中なのか?
片瀬は泣きながら俺に近づいてくる。
『………ねぇ………あの日後藤くんが……朝公園に行ってたら………』
片瀬……?
『……メグハ死ナズニスンダカモシレナイノニ…』
「………!!!!!!」
勢いよく体を起こす。
荒い呼吸、汗まみれの体。
夢……か……
僕は大きくため息をついた。
『那智くん……?』
背後から声がした。
僕の肩が律儀に跳ねる。
ここは僕の部屋だ。
恐る恐る振り返ると
そこには
死んだはずの花田の姿があった。
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