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第9話【告白】
「ヨッ!」駆け寄ってきた悠理に滋は片手を上げて【挨拶】をする。「な、何でここにいるの?」「悠理に【渡したい物】があったから」「渡したいもの?」「はい。【卒業】おめでとうございます」滋は悠理に【花束】を渡した。「これを私に?」「あぁ。もしかして花が嫌いだった?」「ううん、嬉しい!」「そっか。良かった」滋は笑顔を見せた。悠理は涙をこらえ勇気を振り絞って言う。「ねぇ、滋?」「何?」「私が【滋の事が好きだった】の知ってた」「…」「私ね最近変なの。だって滋の事を意識しちゃてるんだ。それで今もドキドキしてる❤」悠理がそこまで言った時、滋が悠理を【抱きしめた】。「俺も同じだよ」「えっ!?」「俺も今、すごくドキドキしてる」滋の胸の鼓動が悠理にも伝わった。「悠理」滋の腕に少しだけ力がこもる。「俺はガキのときから、悠理が好きだった。その気持ちは今でも変わらない」「…うん」「悠理、好きだよ」滋はそう言って【悠理にキス】をした。そして二人の唇が離れる。「ずるいよ!滋!」悠理は、急にむくれた。「何が?」「告白してキスするなんて【反則】よ!」「…」「何で黙るの?」「いや、【告白の返事】を聞いてない」「…今、返事しなきゃダメ?」「ダメ」滋の決意に、今度は悠理から【滋にキス】をした。「これが…【返事】だよ」二人はお互いに見つめ合い笑った。桜の木の下で笑いあう二人の姿は一枚の絵のように見えた。
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