プロローグ

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 神話の炎が狂喜しながら彼女の周りを踊る。  現代の炎とは全く違う熱の感覚。  限りなく崇高であり、強力無比な力。  それを扱えるということは、自分は神代の代弁者としてこの地に立っている。ということだった。 「…………うん、分かってるんだ」    未来は理解していた。神々が自分に望むものと、人々が自分に望むもの。  その二つはあまりにもかけ離れていると。  今は双方の利害が一致しているから良い。けれど、どちらかの味方を選べといわれたら。 「まったく、参っちゃうね」    未来は理解していた。  きっと私は人を滅ぼすだろう。それは私が私である為に必要なことだから。  故に未来は、自分が嫌いだった。
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