テスト

4/9
前へ
/154ページ
次へ
5分後、クロノスは戻ってきた。 「いいか?始めるぞ」 5人は円になって相談していた。 そして、全員で頷いた後クロノスと対峙した。その瞳には炎が揺れている。 「何を使ってもいい。魔法も武器も使い魔も。さぁ、かかってこい!」 クロノスの声を合図に皆が一斉に動いた。 「先手必勝!」 一番に出てきたのは、コウヤ。自分用の空間から武器である槍を出し、クロノス目掛けて突き出してくる。 「おりゃあああ!」 「遅いな……なめてるのか?」 首を横にずらすだけで槍を交わす。 「うを?!」 避けられた槍の勢いを殺しきれず、コウヤはそのままクロノスの横を通過した。 「何やってんだか、あいつは……」 リサは頭を押さえ、ため息をつく。 「コウヤらしいね。でも、作戦開始だ」 ランはそう言って、刀を取り出す。リサたちもそれに習い、自分の武器を構える。 「リアン、武器は?」 1人だけ武器を出さないリアンにランが小声で聞く。 「状況に応じて……かな」 (あの槍なんか出したら正体が一発でばれちゃうよ……) 本音を隠して、上手く言い逃れる。ランもそれ以上追求してこなかった。
/154ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2151人が本棚に入れています
本棚に追加