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5分後、クロノスは戻ってきた。
「いいか?始めるぞ」
5人は円になって相談していた。
そして、全員で頷いた後クロノスと対峙した。その瞳には炎が揺れている。
「何を使ってもいい。魔法も武器も使い魔も。さぁ、かかってこい!」
クロノスの声を合図に皆が一斉に動いた。
「先手必勝!」
一番に出てきたのは、コウヤ。自分用の空間から武器である槍を出し、クロノス目掛けて突き出してくる。
「おりゃあああ!」
「遅いな……なめてるのか?」
首を横にずらすだけで槍を交わす。
「うを?!」
避けられた槍の勢いを殺しきれず、コウヤはそのままクロノスの横を通過した。
「何やってんだか、あいつは……」
リサは頭を押さえ、ため息をつく。
「コウヤらしいね。でも、作戦開始だ」
ランはそう言って、刀を取り出す。リサたちもそれに習い、自分の武器を構える。
「リアン、武器は?」
1人だけ武器を出さないリアンにランが小声で聞く。
「状況に応じて……かな」
(あの槍なんか出したら正体が一発でばれちゃうよ……)
本音を隠して、上手く言い逃れる。ランもそれ以上追求してこなかった。
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