ウェブスピナー

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体構造が原始的な生物は遺伝子操作が容易に行なえるため、一時はクモや昆虫を用いた研究が盛んに行なわれていた。 ウェブスピナーも、もっとも初期に開発されたB.O.W.のひとつである。 成長に関するDNAを書き換えられたクモは、とどまることなく巨大化したが、兵器としての実用性は期待できず、研究は打ち切りとなった。 だが、これらの実験体から後のB.O.W.の成功において切り離すことのできないクレイウィルスの原型が発見されたのだ。 ウェブスピナーは資料用として数体を残し廃棄処分されたが、逃げ出した1体が地下で生き延び成長し続けた。 さらに巨大化し、人間を襲うようになったこの怪物は“ブラックタイガー”と呼ばれ、研究員のあいだで恐れられていた。 ベビースパイダーは卵嚢を胎内に持つウェブスピナーの子で、ある程度までは腹のなかで育つが、親が生き絶えるとすぐさま体外に這い出す。
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