悲劇

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訳がわからなくて、 あたしは泣きそうになった。 そして、 その時ふと忘れかけていた彼の言葉を思い出した。 『呪ってやる……』 でも、まさかね。 「とにかく、下見行ってらっしゃい」 「う、うん」 部屋に戻って、 服を着替える。 いつもの、可愛いあたしなら、 お気に入りのピンクのワンピースが似合ったはずだ。 けれど、今のこんなブスのあたしにワンピースは似合わない。 「……っ」 それでも悔しいから、 あたしはワンピースを手にとってそれを着ると、学校に向かった。
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