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「咲良ー! 朝よー!」
「ん……」
カーテンの隙間から眩しい太陽の光が漏れた。
階下でお母さんの声がする。
けれどまだ起きたくなくて、
あたしは布団の中で寝返りをうった。
「早く起きなさい。今日は高校の下見に行くんでしょう?」
そうだった。
あたしが通うことになる皇坂西高校。
レベルの高い公立高校だけれど、
可愛いチェック柄の制服に憧れて、
必死で受験勉強をした。
そしてあたしは見事合格したのだ。
嬉しくて嬉しくて。
明日に入学式を迎える今日、
高校の下見に行こうと計画をしていたのだった。
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