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カツン…
今にも崩れそうなビルの廃墟の中から靴の音が響く
カツン…
カツン…
ビルを上へ上へと登って行く
静かに響く靴の音に導かれるように空に輝いていた月は雲で隠れ、地上は真っ暗になった
カツン…
カツン…
カツン
『見ィツケタ』
足音が止まり、まだ幼い声が辺りに響いた
しかし、その声はどこか狂気に染まった機械的な声色をしていた
その声の持ち主の前には
ビルの屋上の上で逃げ場が無くなり怯えている男が一人
『アーア。モゥ捕マッチャッタネ。君ニハ、オ仕置キヲシナキャ!
Let's show time』
声の持ち主は何処からかナイフを取出し右手に握った
『サァ…最初ハ、ナイフ投ゲダ。楽シンデネ』
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