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「僕の家系は鎌倉時代から続く由緒正しき家系なんだよね
伝統ある日本舞踊を教えててけっこー有名な財閥でもあるわけよ。」
「ふーん。」
「結婚する相手もお見合いで決められてさ
何故か分かんないけど後継ぎは女じゃなきゃいけないんだ。」
「え…何で?」
「さぁ?分かんない
んで!生まれてくる子供は女の子であればそのまま本家で育てられるんだけど男の子だった場合は本家から離れた分家で育てられるんだよね。」
「………何それ。」
いつの時代?ってかそんなのおかしくない?
「んで僕は男の子
掟に従い僕は分家へ預けられそのまま大人になるまで本家へは立ち入れないはずだった…んだけど!」
「…けど?」
「僕のお母さん…次期当主は一人娘、それでもって僕を産んだ後、子供産めない体になっちゃったんだよね。
…となると跡取りがいない。
分家から跡取りを探すなんてもっての他…とゆうわけで前代未聞の事だけど女の子らしいというのもあって僕が跡取りっつー事になっちゃったわけ。」
「………。」
黙って話しを聞く杏奈。
「でも今の当主である御祖母様横暴でさ。僕を女装させて女として育てるよう母さんに命令したんだよね。
んで!こんな格好してるわけ!分かった?」
「………」
「杏奈?」
問い掛けても返事がない。
俯いた杏奈の顔を望みこむと…
「ぐー………。」
「…こいつ……。」
杏奈熟睡。
必死に怒りを押さえる楓。
「やぁねー怒んないのっ!
寝てないから!アメリカンジョークだよんっ」
にぱっと笑う杏奈にグーで殴る楓。
「うわっ!暴力反対っ!」
「君ふざけてる?ねぇふざけてる?」
「だってー。シリアス反対組組長の私としてはシリアスが許せないからさぁ!
笑いで全てを吹き飛ばそうぜ!みたいな?」
「どんな組織なの?
あ、やっぱ良いや、知りたくないや。」
「…ま、君元気そーだし?早まるなよ!少年!」
「………は?」
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