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楓と別れた後、杏奈は何とか職員室にたどり着いた。
「失礼します、本日転校してきました、日下部杏奈です。」
先ほどまでとは違う礼儀正しいお嬢様を演じる杏奈。
しかし心の中では…。
ふはははははは!私天才!
大人の前では礼儀正しく!これ基本!ってか私イイ所のお嬢様にしか見えなくねっ!?ひゃっふー!
と何ともまぁお嬢様とは程遠い事を思っていた。
「あなたが日下部さんね。 私が君の担任、天井 蜜柑よ。
よろしくね!」
甘い蜜柑…?可愛い名前だな。
って実際めちゃくちゃ可愛い!
ほわーんてしてる!辺りに花飛んでる!萌えだ、萌え!
やばい、これは毎日が楽しみだわ。
「よろしくお願いします、天井先生。
ところで私のクラスは…。」
「あぁ、あなたはSクラスよ。Aの上、スペシャルクラス、略してSクラス。Sクラスは家柄、知識において全ての面で優秀な人達が通うクラスなの。」
「そうですか…。」
キターーーーーーー!!!!!
すご!私すご!初っ端からSだって!何か漫画みたい!
まぁ例えBとかCだったとしても?無理矢理Sに行ってたけどね!ってか私の家、金ねぇよ?空っぽよ?どーして入れたのさ!
「校長が是非、と推薦なさったの。」
「校長が?」
よくやった、叔父さん!
まぁどうせ親父だろーけど?
「Sクラスはね、生徒会のためのクラスと言っていいの。
AクラスだってSクラスに入る事は無理と言われているほどなのに…。こんな事は前代未聞だわ…。」
「生徒会…?」
…ふぅん、なるほど。
よくやった!糞親父!だから私をSクラスに入れたのか…。
ラッキーだな、うん。それなら嫌でも関わるもんね!
「…さて着いたわ。」
「うわ…。」
いつの間にやら着いていたSクラス。
でっかい金板にSと描かれている。下のマットとかレッドカーペットだよ?辺りキラキラしてて眩しいしいよ?金無駄!
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