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2009年12月31日大晦日。
俺は、いつもと同じこの暗い部屋の中。
金もそこを尽き、こんな日陰者の生活をするようになったのは
今年の新年からだった。
将来が不安。その理由だけで彼女に別れを告げられ、今は27歳独身。
もう生きてても、なにもいいことなんてない…そうだ…
「…死のう。」
久しぶりに発した言葉はそれだった。
俺は、部屋にあった紐を天井の掛け金にくくりつけ その輪の中に首を通した。
足下の椅子を蹴り飛ばして、苦しみのない世界に飛び立とうとした時
低くて暗い声が響いた。
「そんなもんで死ねるかよ…俺がころしてやろうか?」
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