12月31日

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  「いや~大量だったぜ~」 翔太郎が両手にたくさんの袋をぶら下げて帰ってきた。 僕は反射的に顔をあげ、袋を置いたのを確認すると、素足のまま駆け出し部屋に入ってきた男の背中に飛びついた。 「ど、どうしたフィリップ!?」 翔太郎が間抜けな声をあげる。 「分からない」 「は?」 「僕にも分からない。けど…」 「……そうかよ」 自分でも何で翔太郎に飛び付いたのかは分からない。 けど何故かこうしたかったんだ。 翔太郎は何も言わずポンポンと腰の辺りをたたいてくれて、スカスカだった心に、ゆっくりと暖かい物が流れ込んできた。       「ったく…なんでベットの上にしかいないのに怪我をするんだか…」 翔太郎が盛大なため息と共に救急箱を持ってきてくれた。 僕が離れて、翔太郎が僕の顔を見た時、目玉が飛び出るんじゃないかと思う位彼は目を見開いていた。 「ほら、目閉じろ」 「ん」 言われた様に素直に目を閉じた。 「あーあーこんな所に傷作って…」 「…っ!」 「もう少しの我慢だ。…よし、目開けていいぞ」 「あっ…」 目をあけると鼻と鼻が触れそうな所に翔太郎の顔があった。  
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