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「相変わらず、しっかり食べてるな!」
「これが“ボク”にとっては普通なんだけど…」
「でも“俺たち”にとっては新鮮な光景だからな、まだな」
「おかしいかな…?」
「別に?舜にとって普通なら、俺は気にしないよ」
そう言い、翔弥は舜の向かいの席に座る。
ご飯は食べないが、いつも舜の食事に付き合ってくれる。
今日はコーヒーを飲みながら、付き合うようだ。
「今日も貴賓館の掃除かぁ…。そろそろ別の所に移りたいわ」
貴賓館とは外から来た客を泊めたり、歓迎する場所の事だ。
「翔弥はどこが一番いいの?」
そう聞かれ、翔弥は少し考える。
「遣り甲斐があるのは役所かな?掃除以外にも政官などの世話役があるから、色んな奴と仲良くなれるぞ」
「へぇ~」
明るく、人と話すのが大好きな翔弥にとってうってつけの場所だろうと舜は思う。
「まぁ、かなり忙しいけど、楽しいよ」
「そうなんだぁ。ボクも行ってみたいけど、まだ新人だしな…」
「大丈夫だよ。舜は真面目だし、覚えるの早いし、すぐに回ってくるって!」
そんな会話をしているうちに食べ終わり、食器を流しへと持っていく。
食器は給仕の人が洗ってくれると言ったので、そのままにする。
そして、コーヒーを飲み終えた翔弥と共に宿舎の外に出た。
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