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「よっ……と」
ボクは人の波をかき分け、ようやく貼り紙が見える位置を獲得した。
用紙の左上からゆっくりと視線を落としていく。
「……あった」
ようやく自分の名前を見つけ、クラスを確認する。
クラスは2―C。
それだけを確認してボクは再び人をかき分け、酸素を感じられる場所に出た。
そして、少し深呼吸をして階段を上がり2―Cに向かっ……
「……むぎゃ!」
下を向いていて前方不注意で勢い良く何かにぶつかってしまった。
ブレザーの固い生地にボクは顔を埋めた。
ボタンがおでこに刺さった。
「あ、え、えっと……ごめんね。大丈夫?」
ボクの上から男子の声が聞こえ、慌てて埋めた顔をブレザーから離して声のする方を見上げた。
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